読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Local Color

六本木でソフトウェアエンジニアをしている母さんのブログですが技術的な話はほとんどありません。本ブログの内容は個人的なものであり、私の所属する企業等の立場、戦略、意見を代表するものではありません。

長い育休は女性のキャリア形成の妨げになるが、産休3ヶ月は世界標準ではない

MIT Sloanにいらっしゃるときからblogを拝見していたLilacさんの妊娠出産に関係する記事は「第一子妊娠前に読みたかった」と思うものばかりですが、産休・育休については思うところが違いました。

産休の世界標準は3ヶ月ではない

上記の記事で明示的に書かれてはいませんが、

「う~ん、3ヶ月で復帰したいけど、状況次第ね。長くても6ヶ月のつもり」

米国には法令で決まった産休や育児休暇というものがなく、各企業が制度や金銭的補助を自主的に設けている事が多い。それがだいたい2-3ヶ月。だから、女性の復帰も産後2-3ヶ月が普通だ。それでこの反応なのだろう。
同じことは、東南アジアの各国でも見られ、女性の復帰は産後3ヶ月程度だ。

職場から見ても、1年ブランクがある社員を、復帰のサポートをしながら使うのは結構な負担だ。
これが3ヶ月程度なら、欧米で言えば長期のバカンス程度に過ぎず、そこまでサポートしなくても、フル戦力になってもらえるだろう。

といった記述があるので、Lilacさんは3ヶ月が標準、1年は長い、と考えられているようです。

ですが、ヨーロッパでは有給の産休ももっと長いところが多く、アメリカの無給12週は先進国内では短い方です。

Maternity leave in the United States - Wikipedia, the free encyclopedia

アメリカでも、ハイテク企業は法定より長い期間の有給の産休を出す傾向にあります。

 
雇用の流動性が一段と高く、優秀な人材をつなぎとめなければいけない、という事情もあるのでしょう。実際、下記の記事によれば、Googleでは、12週だった有給の産休を18週に増やしたところ、産後女性の離職率が50%減ったとのことです。

ちなみに、これらハイテク企業は有給の男性産休 (paternity leave) も充実しています。私の勤務先でも、エンジニアは paternity leave を取るケースがほとんどです。

我が家は産後5ヶ月でした

うちは2人とも秋生まれで、上の子は5ヶ月から保育園に入りました。これが私には良かったので、下の子も保育園の開始日を調節して5ヶ月で入ることが決まっています。

理由(1) 少なくとも首はすわっている

うちの上の子は首がすわるのが遅くて、4ヶ月過ぎてやっとすわりました。首がすわらないと抱っこ紐で運ぶのも不安ですから、保育園に連れて行くためにも、少なくともそこはクリアしていて欲しいと思います。

理由(2) 私の気が済んだ

一度気が済むまで子供と一緒にいる、って結構大事だと思います。そうでなければ「こんなに小さいのに預けてごめんね」と罪悪感を引きずりながら日々過ごすことになり、精神衛生上良くないので。

どこで満足するかは個人差があると思いますが、私が「子供と十分いられた、気が済んだ」と思えたのは、上の子の時はだいたい満4ヶ月前後ぐらいです。自分のことを考え始めるようになった、と言ってもいいかもしれません。この時は保育園の4月始まりに合わせて5ヶ月まで待ちましたが。

一方で、下の子は4ヶ月でもまだ満足しきれていないので、育休を1ヶ月伸ばして5ヶ月からにしました。上の子の世話があるのでかかりきりになれる時間が十分でなかったこと、面倒の見方もわかってるからあまり心配せずただただ可愛く思えること、「自分の赤ちゃんはこれで最後かもしれないからもうちょっとじっくり見ていたい」と思ったこと、理由はいろいろありますが、とりあえずまだ仕事<赤子です。

理由(3) 母乳の免疫力がそろそろ切れる

生後半年ぐらいまでは母乳を飲んでいると免疫力が上がるそうです。母乳にそういう仕組みがあるということは、防御力が低いか、病気をもらうと困る時期なのだろうと考えられます。

理由(4) 離乳食が始まる

うちの保育園では、6ヶ月の誕生日を迎える月から離乳食が始まります。それまではニヤニヤしながら子供を眺めてオムツ変えて授乳するだけで良かったのに、離乳食が始まると、ほんの数さじのご飯を一生懸命すりつぶすとか、手間かけて作ったのに食べないとか、別の大きなタスクが入ってきます。

でもこれ、言ってしまえば親でなくてもできることだと思います。それに、子供もそろそろ母乳やミルク以外から栄養をとる準備をし始めるということだと思うので、だったら保育園に任せてしまってもいいんじゃないか、と思います。

また、自分で離乳食を進めると、アレルギーを恐れるあまり遅くなってしまう人もいますが、あまり遅いとそれはそれでアレルギーが出やすくなるそうです。その点、保育園に行っていると「来月までにこの食材を食べさせてください」とリストを渡されるので、進めるための踏ん切りがつきます。

産休・育休の長さはどのぐらいがいいのか

個人的な最低ラインは、産後満3ヶ月だとちょっと短い、キリのいいところで4ヶ月欲しいな、というところです。その頃には子供と一緒にいられたという充実感も持てますし、自分の体力も回復しています。また、大抵の赤ちゃんは首もすわり(上の子はすわりませんでしたが)、筋肉もついてきて、産まれたばかりのぐにゃぐにゃの頃と比べると安心感があります。

また、保育園が4月始まりなのもそれなりに理にかなっています。晩秋から冬にかけてはインフルエンザやRSウイルス、ノロ、ロタなどいろいろな病気が流行ります。新生児がこれらの病気にかかると入院することも少なくないので、慣れた頃に危ない冬を迎えるというのは悪くないと思います。 

とはいえ、人によっては金銭的な事情や、会社でのポジションをディフェンスする必要があるかと思います。しかし、日本ではほとんどの保育園が実質4月からの受け入れとなっていますし、預かってくれる月齢も早くて3〜6ヶ月頃からです。Lilacさんも補足で書いていらっしゃいますが、いつからでも保育園に入れられるようになって欲しいと思います。

最後に、育休の長さについて他人に話すと、ほぼ必ず短い・長いについてのコメントが返ってきます。でもこれ、コメントしている方はそんなに深くは考えてないことがほとんどなので、あまり気にせず、自分たちに一番良いようにするのがいいと思います。